大阪フィル 京都特別公演

2016.10.16
京都コンサートホール 大ホール
午後 3時開演

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井上道義×小曽根真×大阪フィル
究極のガーシュウィン&チャイコフスキー!

ガーシュウィン:キューバ序曲
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー/小曽根真[Pf]
チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 op.36

チケット: 一般 S席5,000円 A席4,000円 B席3,000円
学生券(25歳以下※要証明)  S席2,500円 A席2,000円 B席1,500円
演奏会お問い合わせ先: エラート音楽事務所 075-751-0617

【道義より】

普段、このコラム?ブログっていうのか?は何が何でもコンサートのすぐ後に書くのだが、
今回終わってすぐ畏友小曾根眞さんと東京に取って返し、疲れ果てて寝てしまった。
次の日からは怒涛のように11月発売のショスタコーヴィチ連続演奏会CDの音の再編集、文章編集、
CDの箱(世界一だぞ)のデザインミーティング等々で全く身動きならず遅れた・・・
でもいいでしょ?あのコンサートの記憶は消えないさ!
小曾根さん人気に助けて貰い、道義は久しぶりに京都コンサートホール一杯!一杯!振った記憶がまったくないが
やったという記録から大フィル福山さんが見つけてきた珍しいガーシュインのキューバ序曲
はラプソディーへの格好の橋渡し。さすが大フィル乗ったのなんの!

ラプソディーは、演奏を重ね年輪を重ねた眞さん、物凄い引き出しの多さで、まるで世界一周、音楽の今昔響視曲の様相。
ひるがえってオーケストラという団体はどう転んでも即興という演奏方法になじまないのが悔しい。
ただ、オゾネ丸が旅から帰るのを待つ岸壁の母。彼の場合ちゃんと大嵐でも生きて帰ってきてくれるが。

チャイコフスキー4番は井上が彼の交響曲の中で一番愛するもの。
彼の自己恋慕、冬が長いロシア人特有の抑鬱、憂鬱、また趣味嗜好が傾いていたチャイコフスキーの社会の中
での居場所探し、心の痛み・・・・反動のような喧騒を極める舞踊的鬱憤発散!は具現されたと思う。
このところやっと大フィルは井上と互いの音楽的生理を理解し合うようになった感がある。
アンコールは僕の世界に入ってほしくない「悲愴」の一部=歪んだワルツと祈り、
その後にチャイコフスキーがアメリカ転地療養でもして4番3楽章風ピッチカートの曲を書いたら
死なないで済んだかも!という願いも込めての
ロイアンダーソンのプリンクプランク。つるつる回転。

素晴らしいお天気で始まったコンサートも、なんと復活20年前の京都での雨男伝!極まる。
終わったときは土砂降りの雨!お客さんの持つ傘がぐるぐる回っていた。
来年も大フィル、京響と違う感触を楽しんでいただきたい。


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ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂
「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

Schedule

降福からの道 欲張り指揮者のエッセイ集
「僕の人生、音楽だけではないが、正面から指揮をやってきたらこれほどの発見があったことに驚いている!」

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ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂

「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

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ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番 「レニングラード」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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チャイコフスキー:交響曲第4番
ショスタコーヴィチ:ロシアとキルギスの主題による序曲

大阪フィルハーモニー交響楽団