■Cyklus Symfonicko-vokálny cyklus
2012/12/06(木) 19:00開演(**:**開場) - A3
2012/12/07(金) 19:00開演(**:**開場) - B3
Koncertná sieň SF
B.マルティヌー : チェロ協奏曲第2番 H.304 / ルドヴィート・カンタ[Vc]
D.ショスタコーヴィチ : 交響曲第7番 ハ長調 レニングラード
スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団
カンタさんは金沢に15年根を下ろし、素晴らしい演奏を沢山のこし、紳士的な言動にはOEKの品位を形作る根本となっていらっしゃる。日本人と違う又ほかのスロヴァキア人の中でもかなり天衣無縫な傾向な人だが、(練習をあんまりしないとか)それを越えるあり余る才能を持っている。彼の生まれ育った町のオーケストラと彼の愛するかなりマイナーで難解なマルティヌーの作品はオーケストレーションに未完成と思われるような多分1945年という時代の荒波を被っているところがあり指揮者泣かせだ。楽員も一音を見失うとリカヴァーできなくなる作品だ。またショスタコの7番は激しい精神集中と、ダイナミクスの幅と内容の表現をよほどうまく保たないと無味乾燥な戦争音楽になり下がる。がんばれるだけ練習をやり、楽員さんの本番への意欲に賭けた。多分・・・あれ以上はあのオケでは無理。僕はこれで多分5回目の演奏だがもう体力と精神力が切れそうになり体調を壊しかけて書いている現在、まだ元に戻っていない。それでもこの1週間、時差をおして演奏した自分の意欲には頭が下がる(変な言い方だが)たった2回のコンサートのために来たブラチスラヴァは寒いにもかかわらずクリスマスの人々で町はごった返していた。冬に対する欧州の人々の抵抗力の有り様はナントでも経験したが体の肉の厚さがそのまんま影響しているとしか思えない。20年ぶりにほっつき歩いたウィーンでは郷古君と藤木君の温かい眼差しにも関わらず、死んでもヨーロッパには住みたくないとの意をまたもや強くした経験だった。寒いのキライ暗いのキライ。・・・・だからこそ憧れる面があるのが笑える。
今年は6回のフル第九をやりました。 20年ほど前の京都市響時代は毎年こんな数字でしたが、第九はショスタコーヴィッチに勝るビートの連続のベートーベン、腕や肩にはかなりの負担なのだ。勿論指揮者の体力全体とそれを支える精神力、また、演奏者たち、すなわち毎回変わる合唱団と変わらない・・・ただの繰り返しになって欲しくないオーケストラの精神の居場所の違いの調整、歌い難いソロパートを与えられている歌手達への細かな要求や、彼らへ気持ちのサポートと、叱咤激励のバランスの難しさ、毎回変わるそれぞれのホールでの細かな音響バランス調整、色々な程度の合唱団への彼らの出来る最高の高みへの要求、それぞれのホールでのお客さんの祝祭的気分とベートーベンの音楽が要求する緊張力との拮抗作用の微妙なバランスへの配慮。温度の違い湿気の違い、これだけの事が1時間余りの間に200人以上の演奏者と2000人ほどのお客さんとの関わり合いの間に、降り注ぐ難曲なのだ。
幸い、いろんな意味で最後のシンフォニーホールでのコンサートが今年は絶妙だったと思いますが、東京音楽大学の合唱とのみなとみらいも印象深く、(練習の時東京音大出身の小川里美は絶不調であった、本番でなんとか乗り越えたかと思え、その事も違った意味で忘れ難い)、寒風の中、歌手は風邪をひいてはいられない。
とはいえ、近ごろまた第九が参加者数、観客数共に復活の様子。今回はすべて完売であった。
色々な作品の良いとこどりでお客さんも(僕も結構)楽しかったけど、僕は疲れ果てた。牧野さんが素晴らしかった。テトロジーリオショウワってなぜ全部カタカナなんだ。この辺りが日本でのオーケストラやクラシック音楽の受容の姿を現すと感じる。漢字は中国の歴史をしょっているし、アルファベットだと辛い。大国に挟まれて・・・・。韓国がハングルにした気持ちが判らない事もない現象だ。でもハングルだってオーケストラ名としてはなんだか変だな。とはいえ、翻って正月のロボット蝋人形のようなメストによるオンガクノミヤコ、ウィーンのオケも音も画面も端から端まで見えまくって金色で夢も希望もない画に描いたセレブの世界。・・・道義も早く作曲をやらなければと感じながら、ブランと珠世で富士山周辺で画に描いたような平和な正月をやったのでした。
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