【OEK オーケストラ・アンサンブル金沢 ニューイヤー2011 = ◆】共通プログラム
マイケル・ダウス[Vn]
ピアソラ : ブエノスアイレスの四季
シュトラウスⅡ : 喜歌劇「こうもり」序曲
バルトーク : ルーマニア民族舞曲
リスト : メフィスト・ワルツ 第1番
ヨハン&ヨゼフ・シュトラウス : ピッツィカート・ポルカ
レハール : 喜歌劇「パガニーニ」第1幕よりカプリッチョ
レハール : ワルツ「金と銀」
マイケルドウスというアンサンブル金沢の今の弦楽器のレベル構築に大いに貢献したイギリス生まれのコンサートマスターの弾き振りが前半(ピアソラの四季・・夏から始まる)後半はこうもりなどのウィーン風新年コンサートに偶然ウィーンフィルのプログラムと重なったリストのメフィストワルツなどをちりばめたアンカナにしか出来ないコンサート。
すべてを自分の手中に収められないストレスはあるが、それも自ら望んでのこと。主役はお客さんなのだから。これからのコンサートのあり方も考えるチャレンジングな信念の新年の幕開け。
東京公演が終わった。昨日から人生で2回目の目眩を感じている。2年前にあっちこっちとんぼ返りしていた冬に一回起こり、医者に肩こりのひどいやつで心配ないと言われたんだが・・・その時はMRI検査でも何も出なかったが今度はどうかなあ。
今日は大雪の金沢でピアニストの審査会だ。
「イリス」再演は努力家の小川さんとはまり役のキョウトの晴君、バスのジョンハオの素晴らしい声と演技、小川さんより背の大きい新人のワンカイ君は、画で描いたようなスタッフ全員での助力に支えられて彼の持てるものすべて使った出来る限りの歌唱をした。
そして怪しい魅力の市原さんと2人の芸者、西垣さん、何より横山さんの情熱に鼓舞された武蔵野音楽大学の合唱団による2年前にもまさる若々しい歌、が強く一つの{舞台芸術}になっていたのではないかな?
照明の足立さんは僕が思うことをまるで「ここにトリュフがあるぞ!ブウブウ」言う豚だとするとそこを丁寧に掘り返し素晴らしい物に、料理してくれるのだ。彼なしに今までの僕のコンサートオペラはどれ一つ成り立たなかった。
今回衣装を描いてくれた京都の谷本さん、京都人の奥の手で多くの着物を朝早く起きて買ってくれたりした通崎さん、特筆すべきは堀ヒロシさんの人形舞いの美しい完成度、このように書くと総花的で逆に良くないが・・・それがオペラだ。まだ続きます!
舞台監督の幸泉さん、それらすべてを支えた中村さんに感謝します。
まさか忘れていません、一番大事なオーケストラ!今回この様な演出に至ったのは「オペラのとは歌手とオケの音楽だ」と言いたいのが半分だった。読響は今回で深く友達になれた気がするのが嬉しい。・・・・・でもなぜこのオペラが数多く演奏されないのか本当に判らない。それが3幕の人間のエゴ丸出しの救いのなさなら、判らないでもない。
人は舞台に悩める自分、迷う自分をどこかに連れて行って欲しくて見に来る聴きに来る。
人間の持つ自己愛とエゴを白日の下にさらすような救いのないエンディングには・・・・・これぞヴェリズモなのだが・・・・耐えられないのかもしれない。
ふふふ、だからこそマスカーニは最後に2重の意味で白日の明るさを用意しているらしい。
刺激的だ!俺は好きだね。
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