2014.03.08
石川県 : 石川県立音楽堂 コンサートホール
午後 2時開演 (午後 1時15分開場)

OEK 第348回定期公演マイスター・シリーズ

ベートーヴェン:交響曲 第4番 変ロ長調 作品60
ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 作品67
権代敦彦:クロノス―時の裂け目

【道義より】

なんだかすべて、物事が良いほうに転んだコンサートだった。
権代君は下手くそなプレトークではあったが、作品のほうは間違えなく大成功。ナントで2年前に聞いたときこれはオーケストラのコンサートの合間にやっても負けない良く鳴る5重奏と感じたことが正しかったようだし、音楽堂の素晴らしいアコースティックに助けられベートーベン4番の「ソミ♭ファレ♭」とはじまるテーマ、5番の「そみ♭ふぁれ♮」と始まる名曲に挟まれて、彼の作品は「E♭D♭C」で形造られていたし、何よりOEKにしか出来ない筋金入りの音の有り方と集中力あるベトベトしないベートーベンが、雪のちらつく真冬の金沢に消えない刻印のように残された。
初日天候のせいで遅れてきたコンサートマスターも好い仕事をしてくれたしホルンの金星さんもハードな3曲を素晴らしく吹きおおした。
「有難う!」と一人一人のメンバーにハグしたいほどの気持ちの日だった。
ただし・・・金沢のお客さん、前半の演奏をどう受け止めたのか・・・心もとない拍手と感じた。