2015.04.14
石川県 : 石川県立音楽堂 コンサートホール
午後 7時開演 (午後 6時15分開場)

第14回北陸新人登竜門コンサート<弦楽器部門>

西悠紀子(ヴィオラ/ 2015年北陸新人登竜門コンサート優秀者)
荒井結子(チェロ/ ゲスト:2006年登竜門優秀者)
岡本潤(コントラバス/ ゲスト:2009年登竜門優秀者)
筒井裕朗(サクソフォン/ ゲスト:1998年登竜門優秀者)

管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢

フォーレ:夢のあとに 作品7-1
ブルッフ:コル・ニドライ 作品47
ドビュッシー:美しき夕暮れ
ウォルトン:ヴィオラ協奏曲

【道義より】

賭けであった。今回(も)新人登竜門の人材は枯渇していてアンサンブル金沢が受けて立つような技量と才能のあると思えたのはただ一人、それも「ウオルトン」を持ってきたヴィオラの西悠紀子。
難曲で、お客さんにもハードルは高い。そこで以前の登竜門出演者に声をかけ、出てもらって、やっとコンサートの形を作った。来てくれたお客さん、ありがとう。

特別客演首席のダニールグリシン氏にレッスンを頼み、盤石のサポート。今回、井上は大フィルから続いてのタイトスケジュールだったが、初めての練習で、何故かオーケストラ側がとっても明るい表情!休み開けだったからか、トラが多く顔ぶれが違ったせいか、インペクが代わったばかりで新鮮だったのか・...何しろ練習の間みんな仕事が楽しげな状況でコンサートに突入。西は本番でも本当に自信に満ち、オーケストラも聴きながらアンサンブルする事が出来ていて、お客も楽員も唸らせた。良かった。うれしい。
そしてあのウオルトンも、アンカナのレパートリーとして入った。目出度い目出度い。
宝くじの収益金の文化支援の取材にも全員で協力して、映像撮りも同時に有ったが、この企画にピタリだった。
一等が当たった時のような清々しい日々だった。

それにしても、もう一つの企画もの、岩城宏之音楽賞へのエントリーの少なさはなんという事か。
訊けば、推薦した人が受け入れられなかったためへそを曲げて積極的にエントリーしてこない県があるという・・・・・。狭量なことだ。そのようなことで人は皆、東京に流れていく。もういっそ、エントリーを全国へ広げた方がよくないか?岩城さんは、名古屋、札幌とオケを開発した人物なんだから。新人の背中を押すための新人登竜門とは、一段違う開拓者岩城の後を継ぐ人間が出てほしい賞なのだ。