大阪フィル≪平日午後の名曲セレクション≫マチネ・シンフォニーVol.19

2018.06.20
大阪府 : ザ・シンフォニーホール
午後 2時開演(午後 1時開場)

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ビゼー : 歌劇「カルメン」第1組曲
ワックスマン :カルメン幻想曲
マルケス : ダンソン 第2番
マルケス : コンガ・デル・フェゴ・ヌエボ
サン=サーンス : 序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 作品28 /成田達輝[Vn]
バーンスタイン : 「ウエストサイド物語」 より "シンフォニック・ダンス"

大阪フィルハーモニー交響楽団

チケット: 【Vol.19・20セット券】  A席:6,000円  B席:4,000円 【Vol.19 1回券】  A席:4,000円(3,600円)  B席:3,000円(2,700円) ※未就学のお子さまのご入場はお断りさせていただきます。 ※セット券の販売は大阪フィル・チケットセンターのみの取扱いとなります。 ※(  )内の料金は大阪フィル・会員価格です。
演奏会お問い合わせ先: 大阪フィル・チケットセンター TEL:06-6656-4890

【道義より】

むかしむかし、大きな坂の上に住む福山という兄ちゃんと偏屈ジジイがでっち上げた
マチネーコンサート・・・始めは寂しい集客だったが、なんと今回、
地震と雨と最近はやりのユルイ電車遅延にもかかわらず、沢山のお客さんに恵まれた。

とはいえ練習日の1日が午後からの練習にもかかわらず公共交通が動かず、丸潰れ
だったから偏屈ジジイは「皆、阪神淡路と熊本地震のトラウマでまともな判断が出来なく
なってアレルギーも甚だしい、地震は日本中どこでも起こるのだ、ビビッてダラシナイ。
こんな一面的な情報ばかりが日本中にベッタリとスマートフォーン等で溢れかえる有様は
社会全体の病気だ」と言い出し、「杓子定規な東京、京都と違い大阪は伝統的にラテン的、
東日本大震災の時も明るくピンピンして何事もなく、さすが日本はエンジンが2つ
あるのだな・・・と思わせた時を憶えているのに、大げさに騒ぎすぎ、がっかりだ」
「演奏会中止だ!とてもマトモな結果が出ない!どんな理由でも演奏が命だ」
それには「いやいやこんな時だからこそ音楽を聴きたい人が来るはずだ」
「音楽はあれば良いというものではない、そこに本当に命を賭けた心の発露が無ければ」
「余震が本番に来たらヤバイ!」
「何を寝ぼけているのだ、余震なら、来るならもう来ている」
「街を封鎖されてのレニングラードや下町空襲の翌日の1945年日比谷公会堂でも演奏
は絶えなかったし、お客さんは這ってでも聴きに来たのに!何だこの平和ボケ!」
「何を言うか!そんな時代と比較することが時代錯誤だ」
等々・・・・と音楽至上主義と強気、弱気、入り乱れながら自問自答・・・・。
電話による小倉や福山との議論もあり、なんとか家に帰らず留まることにした。

とは言え、音楽会は練習が命の作品と、練習などなくても緊張感と一回性で切り裂く
作品がある。オーケストラの練達能力にもかかわるので一概には言えない問題。
今回はソリストの成田君にとって初演の作品もありとても発表された全部をやるには
時間が全く足りなくて、なんとか知恵を絞って割愛し、唾液の出ない被爆者の喉を持つ
道義のトークで何とか成り立ったと思う。
楽員諸氏もお客さんも何か共生感、一体感、を持つ事が出来たと思われる。
こういう時こそ大阪を代表する大フィルの真価が問われる。
一部の練習を1分何十秒オーバーしたのはけしからんとか言う事に命を懸ける錯誤人間
にはがっかりだ。
俺は、17歳の時父親に言われた言葉が忘れられない。
「人間条件の整った時は誰でも最高の結果が出せる。
しかし人生はそう甘くない、
一番苦しい時に勝負しなければならない」


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ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂
「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

Schedule

降福からの道 欲張り指揮者のエッセイ集
「僕の人生、音楽だけではないが、正面から指揮をやってきたらこれほどの発見があったことに驚いている!」

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「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

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ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番 「レニングラード」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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チャイコフスキー:交響曲第4番
ショスタコーヴィチ:ロシアとキルギスの主題による序曲

大阪フィルハーモニー交響楽団