復帰記者会見(2014.10.02)後記

2014.10.03

昨夜、芸術劇場大ホールで復帰記者会見をやることに決めたのは10日ほど前だが、70人ほどの音楽界関係者が来てくれた。
あそこで僕にできることは正直に自分の心の動きと体の状態を「バラす」こと。
歌舞伎役者や、大企業の社長のように、何かを隠して「表向きな顔で」と相対しても、みな、お見通しの人たちばかりだから。
音楽が重病人には役に立たないとか、ほんとうは音楽以外に何かをやっていきたいのだとか、人を馬鹿にしているように思われたら困ると思いながらも、本音トークで皆の前に身を投げてみた。

やっとここに来てこうしたくなったのは、沢山の人の「待っているよ」の文の力だと正直に言った。 寄せ書き、お手紙、はがきありがとう。最近やっと読んでいます。本当に辛い時に受け取ったものは実は目に入ってもそれどころでなく、スルーしていましたから。

1ヶ月前はもう全部捨てて100%隠居しようと思っていた・・・・のが体にエネルギーがもどってくると、心も多少前向きになってきた。そして今日の皆さんの激励の言葉の中でも、元新日本フィルの事務長の桑原さんの名スピーチは生涯忘れない!ありがとう。

車に轢かれて首に矯正を付けている人、胃癌で死にそうだったが今は大丈夫だという方なども来てくれた。
実は人間体中健康な人はまあいないはずだ。
弱い何かを支えるものが何なのかは人それぞれだが、結局は「愛」だと感じた1日だった。

疲れきってバタンと寝た。


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ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂
「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

Schedule

降福からの道 欲張り指揮者のエッセイ集
「僕の人生、音楽だけではないが、正面から指揮をやってきたらこれほどの発見があったことに驚いている!」

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ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂

「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

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ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番 「レニングラード」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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チャイコフスキー:交響曲第4番
ショスタコーヴィチ:ロシアとキルギスの主題による序曲

大阪フィルハーモニー交響楽団