第54回大阪国際フェスティバル 大阪4大オーケストラの響演

2016.04.24
大阪府 : フェスティバルホール
午後 5時開演(午後 4時開場)

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井上道義&大阪フィルハーモニー交響楽団
ラヴェル : 「ダフニスとクロエ」第2組曲

大阪国際フェスティバル

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外山雄三&大阪交響楽団
ストラヴィンスキー:バレエ組曲「かるた遊び」

藤岡幸夫&フィルハーモニー管弦楽団
ワーグナー : 楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死

飯森範親&日本センチュリー交響楽団
ベートーヴェン : 交響曲第5番 ハ短調 作品67「運命」

チケット: S: ¥8,000、A: ¥6,000、BOX: ¥11,000、バルコニーBOX(2席セット): ¥16,000
演奏会お問い合わせ先: フェスティバルホールチケットセンター Tel:06-6231-2221

【道義より】

2回目もお客さんになってみたら興味深いコンサートになったと思われる。
お得感もあるんだろう。
いつもと違うお客さんの「めぐり合い」もあるのかもしれない。少なくとも舞台裏ではそれが顕著だった。
大フィルは以前から長くコンサートに来ていただいている蝶ネクタイの「Tさん」の完璧なまでの感想の言葉にあった
ように、実に繊細な仕事をしてくれ、いつもの力強さにもう一つ強い売り物が整ってきたと感じることが出来た。
幸いなことにフェスティバルホールは、大きなキャパシティーにしては繊細さと色彩をもって奏すると結果がでる。
余計な、僕がいうところの、女性の下着によくある要らない飾り=ありすぎる残響、がない素直さが嬉しい。
曲によってはそれが邪魔になるものなのだ(日比谷公会堂の2階も同じ印象だ)
勿論、大きな音と圧倒的な激しさもあそこに必要ではあるが、大フィルは練習場との違いで苦しみながらも
このところよく勇気をもって演奏していると確信する。
ダフニスとクロエの恥じらい、青春の愛の表現を具現化できたと思う。
翻って先輩の飯守泰次郎さんは関西フィルと黄昏の愛、トリスタンとイゾルデを演奏した。
素晴らしい世界だ。
17歳の初恋も67歳の黄昏の愛情も経験した身としては、どちらも音楽は十二分に表現できるのだなと思ったぜい。
飯守さんって山田一雄先生並みに唸るのね・・・・。

この四大オーケストラの祭典、これからどのように育っていくか、大阪フェスティバル協会の見識に期待する。
どしどし仕掛けて欲しい。先取の大阪精神は「やってみなはれ!」や。
例えればあのベルリンフィルでもハイレゾで 定期演奏会をライブでやっている。
時代は好むと好まざるにかかわらず人々をハイクオリティーというお題目の仮想現実で結ばれていく。
井上自身は録音であれテレビであれライブ=実演の百分の一も楽しめないが・・・・・。
とはいえ、目の前の現実に「本当の現実」として「未来のかじ取り」という実感を持ち、行動として踏み出すことは、
物凄い勇気がいるがそれこそ生きる実感というものだ。人生は一度だけ。


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ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂
「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

Schedule

降福からの道 欲張り指揮者のエッセイ集
「僕の人生、音楽だけではないが、正面から指揮をやってきたらこれほどの発見があったことに驚いている!」

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ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番 「レニングラード」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

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チャイコフスキー:交響曲第4番
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