大阪フィル 第42回岐阜定期演奏会

2019.03.16
サラマンカホール
午後 6時30分開演

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チャイコフスキー :
 「エフゲニー・オネーギン」よりポロネーズ
 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35/辻 彩奈[Vn]
バレエ音楽「白鳥の湖」(井上道義セレクション)

大阪フィルハーモニー交響楽団

音楽評論家 奥田佳道氏によるプレトーク開催〈18:10~〉

[フライヤーPDF]

チケット: S席5,500円[サラマンカメイト4,950円] A席4,500円[サラマンカメイト4,050円] 学生半額(30歳まで)
演奏会お問い合わせ先: サラマンカホールチケットセンター 058-277-1110

【道義より】

ゲネプロが公開されたが、あのホールの程よい大きさと雰囲気が幸いして、ものすごく
楽しい「公開練習」になった。大フィルのメンバーも楽しめる土壌が感じられたし。


ヒットラーのドイツ軍に攻められ三年間兵糧攻めをされたレニングラードのオケは、
一時、ノボシビルスクに全員が疎開した時期があったが、南海地震でもあって大阪が
壊滅したら是非サラマンカに疎開させてください!ホールが素晴らしく今の練習場
の10倍良い音だし・・・。


今回はそこになんと言っても子供が多かった!!それも興味津々の!!これって
きっとサラマンカホールの人たちが長年培ったのだと思います。簡単にはああ成らない!
楽器の話の後には長蛇の列、音楽の話は皆とても素直に聞いてくれた。
辻彩奈が岐阜の生まれということも親近感があったのでしょうね?
チャイコフスキーは先日フェスティバルホールでコパチンスカヤとクルレンティスの
「普通、人がやらないことは全部やってみますよ~」の演奏の後で、僕にとっては、
もう一歩個性(ロシアの暗さ)が欲しかったが、チャイコのコンチェルトは悪趣味に
なりやすいのだ。うまくその誘惑から逃れ、流れを作るセンスがあった。
初めて聞く人にも、10回目の人にも納得いく解釈と演奏方法だった。


白鳥湖は、舞台の順番(とはいえ今までいろんな振り付け者がいじくり回して、答えは
一つではないが)に沿って一つのラインを作る選曲を試みた。シンフォニーに通じる、
トランス状態の部分を思い切り入れ込んで、綺麗ごと、で終わらないようにした。
これってショスタコにも通じる世界。太陽がない長い凍り付く冬に居る人間の叫びだな。
日本は季節が良すぎて芸術が「花鳥風月」に流されちゃうのだ。まあそんな四季、
大好きではあるが・・・・どこか弱いんだなあ。
アンコールに楽団に反対されながらも交響曲四番の三楽章をぶっつけでやった。
なんとスポンサーの一六銀行は漫画のトムとジュリーをプログラムに使っていたが
ぴったりの音楽と言ってもおかしくないな、トム=一六なんだそうだ。ふふふ


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ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂
「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

Schedule

降福からの道 欲張り指揮者のエッセイ集
「僕の人生、音楽だけではないが、正面から指揮をやってきたらこれほどの発見があったことに驚いている!」

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ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番 「レニングラード」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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チャイコフスキー:交響曲第4番
ショスタコーヴィチ:ロシアとキルギスの主題による序曲

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