神奈川フィルハーモニー管弦楽団 みなとみらいシリーズ 第356回

2020.02.08
横浜みなとみらいホール
午後 2時開演

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ビゼー=シチェドリン: カルメン組曲
ショスタコーヴィチ: 交響曲第14番 ト短調 op. 135

ザリーナ・アバーエワ(Sop), エフゲニー・スタヴィンスキー(Bs)
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

チケット: S席6,000円 A席4,500円 B席3,000円  ユース(25歳以下)当日1,000円 シニア(70歳以上)各席種10%引き
演奏会お問い合わせ先: 神奈川フィル・チケットサービス 045-226-5107(平日10:00-18:00)

【道義より】

井上も、いつの間にかチャレンジ精神のみで暴走するのでなく、「若い」楽団と、
彼らの持つ最高の結果を生む内容に至るような身体的な回復をしたようだ。
癌ステージ3、5と言われてから6年を経過した。
13年前共演したシャリアピンスクールの最後のバス歌手と言われた、アレクサーシキンは
どうも酒浸りになったようで(父親の正義を連想する)今回はクルレンティスに紹介してもらった
エフゲニースタヴィンスキー。素晴らしい一級品。頭も良く男前、もちろん声も!
ザリーナ、アバーエヴァも練習では何度も死ぬほど落ちまくって鞭打ちの刑寸前だったが、
本番は良い所がすべて出た。両者のような声は、ロシア語の無理のない発音も含めると
東洋系ではちょっと無理。僕が尊敬していた親戚の成城学園の河津祐光さんたちは、
戦時中からあのような深い声にあこがれコールカステロというアマチュア男声合唱団を、
組織していた。みんなもう鬼籍に入って...・聴いてもらえないけれど。

「死」というものはすべての人に平等にいつかやってくる。忘れているかもしれないが
すぐ隣に、座っている。まるで酒場の隣の席に誰かが出入りする様に。
これがきょうのコンサートの「詩」のテーマ。寓意に満ちて美しい詩と最高に無駄のない
ハーモニー感とオーケストレーション!演奏しながらも「時の一刻一刻」がそこに在った。
人間は生まれた時は平等だ!・...とは全く信じない。が...死ねばみな平等だ!
これほどその冷厳な事実を目の当たりに感じさせられる作品は稀だ。
天才が努力を重ね、自分を信じ、我慢をして、内面の自由を謳歌した生涯が
作品になっている。

なお、今日のバス歌手、エフゲニーと来年N響+スエーデンの男性合唱団と13番の交響曲、
「バービヤール」を定期演奏会でやることを今、発表できる。ミッキージジイ、燃える。

燃えるという世界はスペインだろう。女で言えばカルメンだろう。
今日、かなフィルは14番でギリギリと締め上げられたが、
前半のシチェドリンカルメンでは、充分燃え、自分を解放し、歌い、踊った・・・かな!!

今日の前半での止まらないお客さんの拍手を素直にメンバーと喜びたい。
オーケストラは以前、上り坂コンサートシリーズを県立公会堂で続けていたころの
と様変わりした。もちろん今日のような「特別な」結果を毎日生むのは至難であろう。
でも、やれるのだから、やるべきだ。
神よ!!このような作品であってこそ、みなとみらいを一杯にする
クラシック音楽芸術への人々の愛情と度量と興味を与えたまえ!

追記
今日沢山のピアニッシモが有ったのにもかかわらず,お客さんの咳、咳払い等、皆無に近かった!
実はみんな健康だったのかも!!


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