おでんの{おかめ}が閉店した!

2020.10.05

【道義より】

おでんの{おかめ}が閉店した!

俺はフェイスブックやなんだかんだで食べ物のことを書いたり、
「食べている写真を載せる」ことに、何故か心底から軽蔑感があり、やってない。
が、、、、、今日は別。
30年ぐらい前からブラっと時々行っていた上原3丁目の古いおでん屋さんが、
「店長の体調の関係で9月30日をもって閉店」と、留守電で知った。
あの道(宇宙研通り)は小学校時代、すなわち1950年代にはスペイン舞踊の
益田隆舞踊研究所に週3回、成城学園から通い、三角橋交差点の蕎麦屋で
25円のもりそばを妹と食べたり、一緒に踊っていた魚屋のみっちゃんが
住んでいたのでお二階に泊まったり、道にはまだ片方に川が流れていたのも
憶えている。       、、、、時は経ち、、、
結婚してから、偶然に上原3丁目に住み始め、今は2丁目だが、歩いて行けるので
朴訥で、口を開かない小太りの店長の醸し出す「オデンなセカイ」に
(味は超一流だった)まるで布団に包まれる気分で通っていたのに。

何故か!!!俺の好む店は...特にあのあたりの食べ物屋さんは...すぐに閉店だ!!
先のことを考えて予約したり、長い間並ぶのが心底から出来ないので、行く店は
「すいている、待たないで食べられる、シェフがうるさくない、高くても安くても
美味しい事が条件だ。お腹が空くまで食べる事をいつも忘れるので、予約なんぞ
なくてもぎりぎりで何とかなる」という条件だ。
今住んでいるマンションの1階にあったカオールというフレンチもロンドンに行き、
犬病院になり、個性的な「喰飲巣」中華もオーナーが殺人事件に巻き込まれ閉め、
変わりもんのオーナーがやっていた「そ」レストランも歳でやめ、ソバ屋の主人も
病気で閉め、残っているのはフレッシュネスバーガー1号店と、昔東京交響楽団で
トロンボーンを吹いていた金田さんの娘さんと仲の良い旦那がやっている
(と後で知った)フレンチ「シャンブルアヴェクヴ」と、毎日は行けない
すっぽん料理の、田吾作のみだ。

近くはなかなかいい住宅地と思えるが、みんな家で食べるばかりなのか?
意味わからん。そんなにみんな家庭的な人ばかりなのか、本当にわからん。
それは音楽会もおんなじだ。どこもかしこも今はヨヤクヨヤクヨヤク!
今日は音楽聴きたい!と思って行くことが異常と思われる世の中になった。
コロナで音楽会に行かない?意味わからん。行きたい(生きたい)なら
ディズニーランドだって、相撲だって野球だって、大枚はたいてでも,
伝手をたどってでも、果ては関係者の顔をして端っこの席でも入るのだ。
いや隣にデブがいるから、変な人がいるから、咳をする人がいるのが嫌だ?
1人では「行かない」!意味不明だ。その程度の欲望でしか、行きたいところ
に行かないこと、が僕には理解できない。
勿論、僕は並ぶのが嫌だから、大売り出しを逃した経験があるが、それは、
かまわない。自分で決めたことだから。それとおんなじなのか?音楽会って
命を懸けて行かねえのか!!暇だから行くのか?
レストランなども携帯やスマホが常識になってからは、餃子屋などでも
美味しいところは人がとんでもなく遠くから来るようになって、今は何でも
かんでも「ヨヤクヨヤクヨヤク」。

かのおでん屋「おかめ」も今年は予約がないと入れなくなっていた。
以前は時間をずらして、または雨の日にに行けば悠々と入れたのだ。

飛行機も、新幹線も、ホテルも、コンサートも、プールも、普通のレストランも、
ケーキ買うのも、果てはタクシーも、お産日、葬儀屋も、、、予約予約予約。

そのうえ近くの八百屋の主人がなくなっていたのもさっき知った。飼っていた
アヒルに食べさせるために店で捨てる白菜を「もっていっていいよお!」と
いつも声をかけてくれたあのおじさんが・・・。驚いた。
もちろん彼は僕に死にそうだと予約は入れていなかった。

真珠湾も予約してから攻撃すれば
「リメンバーパールハーバー」とか
言われなかっただろうけれど・・・・。
中国、マネするのはやめてくれよ!


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