大阪フィル 躍動の第九

2021.12.12
大阪府 : ザ・シンフォニーホール
午後 2時開演

ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 「合唱付」 op.125

[指揮]現田茂夫
[管弦楽]大阪フィルハーモニー交響楽団
[合唱]大阪フィルハーモニー合唱団
[ソプラノ]髙橋絵理
[アルト]鳥谷尚子
[テノール]宮里直樹
[バリトン]デニス・ビシュニャ

※指揮者変更のお知らせ (2021.12.08)
https://www.asahi.co.jp/symphony/event/detail.php?id=2485

チケット: A 7,000円 B 5,000円 C 3,000円 ※未就学のお子さまのご入場はお断りさせていただきます。
演奏会お問い合わせ先: ABCチケットインフォメーション TEL.06-6453-6000

【道義より】

井上はこのコンサートの指揮を執ることを断念しました。
今日大フィル合唱団の人達に会って誤解のないように説明してきました。
実はずっと以前からマスクで合唱をやるというような(特に第九のような喜びに
満ちていなければならない作品ならなおさら)まるで弦楽器に弱音器を付けて
スフォルツアンドを連打するような愚挙だ。そんなことは例え大金をつまれても
私には出来ない!
それに、あのマスクまるで灰色のKKK団のマスクか、粘土製の褌を顔に付けたよう
ではないか。横尾忠則氏の紅い舌を出したマスクの絵画シリーズを思いだし
気味も悪い。20211210.jpg

とは言え!それでも歌いたいというアマチュア精神は捨てたもんじゃないがゴメン、
僕には出来ない。

この様なことはもとから解りきったことで、もっと前に指揮者の変更をするべきだった
と思われる。ギリギリになってこの騒ぎは茶番だし、たとえ数人でも僕が指揮をする
という理由で切符を買った人に申し訳がなさ過ぎる!!
合唱だけではないがコンサートで感染が広がるのを防ごうと、クラシック音楽協議会
が指針を作ってもう長くなる。その影響で歌手達それもアマチュアの合唱団は息の根が
止められている。指針には飛沫がオーケストラに被らないようにと言う理由なの
だろうが、50~60人以上の合唱が出来ない数字になっている。大きな声の基本が
あり、実力も高いプロの人達なら少ない人数で第九なども出来ないことはないが、
アマチュアの人達が沢山より集まって熱気を帯びて歓喜の合唱をするのは感動的な
こと。マッシブなパワーの発露というのはオーケストラとの生演奏では
とても重要。
僕は感動しないが、一万人の第九とかが成り立つのもそう言う理由。
第一、今回の大フィル合唱団は95人という微妙な数。これは、家に免疫力の
落ちた人が居たり、職場の締め付けがきつく合唱の練習などで感染する
だろうと言われたりするのを避けたい人はのっけから練習に出てこない。
本当はみんな歌いたくて仕方がないのにだ。
井上流に言えば狂信的ボランティアのような人達!(こういう言い方ごめんなさい)。
そう、大事なお客さんでもあり、最も大事な音楽に限らず芸術一般でも中心的な
役目を負っている理解者達の、「歌うという行為での心の解放」をクラ協が、
抑える?何故だ!
村祭りをさせない代官様か?
ホールは「何かあったら責任が取れない」と言う。

責任はもう初めから彼ら一人一人が取っている。
子供扱いするのは失礼ではないか。

「指針」の再考をお願いしたい。

 

代わりに現田君が指揮をしてくれる。
さっき、楽屋で彼ははにかんで言った。
「一人でやってらんない!再婚します、ゴルフ仲間です」と。彼らしいな!
僕と誕生日が1日違いだそうだ。
しのぶさんは僕もとっても大好きな人だった。
第九も何度も一緒にやった。ふくよかな声が、姿が懐かしいよ。


2021.12.10


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